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コラム:『神垣健司の森へ入ろう for kids』vol.04
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『海を渡るチョウ・アサギマダラの不思議ー』
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アサギマダラはアゲハチョウほどの大きな美しい蝶です。
夏は山地や高原などの涼しい場所で過ごし、秋になると沖縄や台湾などを目指して南へ移動します。
呉では9月下旬から10月にかけて姿を見せ、蜜を吸うためにフジバカマの花に集まります。
灰ヶ峰公園や荘山田村自然公園、各地の市民センターなど、呉の各地でもアサギマダラを呼び寄せるためにフジバカマを栽培しています。
フジバカマに集まるのはアサギマダラの雄ばかりで、フジバカマが持つ成分が雌との交尾に必要なためと考えられています。
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アサギマダラは秋になると海を渡って南へ移動するのですが、冬に呉を含む本土で過ごせないわけではありません。
アサギマダラの幼虫が葉を食べるキジョランで、冬を越している幼虫が呉でも見つかっています。
このように冬を越す能力を持っているアサギマダラがなぜ危険を冒してまで海を渡っていくのか、この理由はまだわかっていません。
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秋空をバックにして、まるで滑るように飛んでいきアサギマダラはとても優雅です。
秋晴れの日、南に渡るアサギマダラを観察しながら、アサギマダラの不思議についても考えてみませんか。
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★アサギマダラのイラスト図鑑
(画像をクリックすると大きく見れます)
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●神垣さんのプロフィール
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*自然系メルマガ「里山を歩こう」の発行人兼「さとやま自然史研究会」代表をされています。
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●イラスト図鑑:
監修:神垣健司
イラスト:片山りを (マムメンバー) 【Instagram:@mainon_design】