灰ヶ峰公園の便器で面白い物を見つけました。
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便器に溜めている水にキリギリスの仲間が浮かんでいて、尾那覇の先から白く細長い物が延びています。
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この白い物はハリガネムシという水生生物です。
、ハリガネムシは水の中でクネクネと動き回り、昆虫に寄生して繁殖するという不思議な生活をしています。
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ほとんどのハリガネムシは最終的にカマキリに寄生することが多く、今回のようにキリギリス類に寄生したハリガネムシを見たのは初めてでした。
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ハリガネムシに寄生されたカワゲラかカゲロウをこのキリギリス類が食べ、ハリガネムシの幼生がキリギリス類の体に入ったのでしょう。
、キリギリスを操って水があるところまで移動させたまではいいのですが、そこが便器の中だったのが運の尽きです。
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このハリガネムシのいる水は流されて浄化槽に入り、結局は下水処理場で処理されます。
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残念ながら、ハリガネムシは生き残ることができません。
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①水中で雌が産卵
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②卵が孵化して幼生になる
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③幼生が水中にいるカワゲラやカゲロウなどの幼虫に食べられる
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④カワゲラなどの幼虫の体に入ったハリガネムシの幼生は殻を作って中で休眠する
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⑤成虫のなったカワゲラなどは地上に出てカマキリなどに食べられる
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⑥カマキリの体の中で殻から出たハリガネムシの幼生が成長する
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⑦やがてカマキリなどの体の中で成虫になったハリガネムシは、カマキリなどの脳に特別な物質を注入し、カマキリなどを操って水のある場所まで移動させる
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⑧水のあるところに来ると、ハリガネムシはカマキリなどの体から外に出て、水の中に入っていく
、※ハリガネムシに寄生されたカワゲラなどが蛙や魚などに食べられた場合は、ハリガネムシの幼生もそのまま死んでしまう。
カマキリなどの虫を操るタンパク質を人間が作り出すことができれば、農業の害虫退治にすごく役立つはずです。
人は虫を操るタンパク質を作ることができるでしょうか。
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